世紀末微懐メロ伝説その44。

The SignAll That She Wants
ACE OF BASE
The Sign [1993]

 話のネタに困る曲の筆頭格。
 といいつつこの近辺(93年後半から96年ぐらいまで)は困る曲ばっかりだろうから取り立ててどうというわけでもない。
 敢えていうなら、中でも「なんで流行るのかサッパリわからんかった」だけでなく「やっぱり一発屋で終わった」グループに入れられるか。この後にまた何組か出てくるので期待せずに待つように。
 ちゃっちゃと済ませてしまいたいというか、そもそも「言うことないんなら拾わなきゃいいだろう」という気は自分でもする。しかしそうなるとこの時代は能動的に音楽を聴けていないからスッポリ抜けてしまうことになって、せっかく10年という区切りをつけたのに何だか悔しい、と。相も変わらぬ主客転倒本末転倒七転八倒っぷりであることよ。


 タイトル曲であるThe Signもアホほど売れましたが、正直どれもショボイ打ち込みに気のないボーカルが乗っかった凡作ばっかり。しかし恐ろしいことに「90年代のABBAって構成と出身国だけじゃねーか」というツッコミもチャートを駆け上がっていく足音にかき消されてしまったのですな。世の中間違っとる。
 世の中間違っとるといえば、この年はボディーガードの主題歌であるホイットニーのAlways Love Youと、同じく三銃士の主題歌であるブライアンアダムス+ロッドスチュワート+スティングのAll for Loveが マ ジ 耳 腐 る ほ ど あらゆる場所で垂れ流されていたのでした。
 しかもホイットニーの方は前年のクリスマスロードショーで大流行して春先まで掛かってたのに加えて上半期末と年末のチャート総括でも流れまくり、もう「ヒューストンさんマジキモイ」状態にまで入っておりました。
 さほど嫌いでもなかったホイットニーをまるで聞かなくなったのは絶対にこれのせいだ。ちなみにエアロスミスも同じ理由で今は聞かなくなった。もう俺が聞かんでも誰も困らんだろ、みたいな。
 いかんな。話すことないとかいいながら悪口だけ延々と書いてもた。
 次からはネタがなかったらサラリと流すようにしますんで許してたもれ。