Waiting for Changes
FEEDER
“Yesterday Went to Soon” [1999]
確かに彼らの音には惹かれたのだけれど、一聴して即ハマったわけではなかった。久しく離れていたこの轟音に耳が慣れて、やがて中毒になっていくには数ヶ月の期間が必要だったのだ。
ひとつ下だけど近所にいたら絶対「オヤジ」と呼んでしまいたくなる、アジア系どころか同郷だったベーシストのタカ・ヒロセ。UKではモデルもやってたらしいVo.のグラント。そして見るからに気のよさそうなDs.のジョン(故人)がフジロックで初来日する直前にリリースされたセカンドアルバムから「轟音」を。
ちなみにその’99フジロックにはFEEDER他にもこのシリーズで採り上げているNEVE、FUN LOVIN’ CRIMINALS、STEVIE SALASなんてメンツが参加していた。ハイスタなんて懐かしい名前も見えるな。
このアルバムで彼らを知るも時既に遅し。つーかこの年の7月最終週は鈴鹿8耐とバッティングしてたのさ。無理ですから。
でも、幸運にもそのフジロックで「はじめて」FEEDERに触れてしまった人にとってこのアルバムはちょっと難しかったかもしれない。他のアルバムに比べるとあまりに普通なのだ。驚くほどメロウで、メロディアスで、メランコリック。
轟音、甘い声、突っ走るリズム体、美しい旋律と意外なほど入り口が多い彼らの固定ファン層ってどのへんにあるんだろう。Buck RogersやCome Back Around、NHKで披露したPushing the Senses、ファーストコンタクトによってまるで求める物が違いそうだ。
こないだのライブではハードな部分を満喫させてもらったのだけれど、UKバンドならではのヒネクレ加減が絶妙なこのアルバムがわたしゃ一番すきですなあ。
未体験な人にはちょうどベストシングル集が出るんでお勧めかも。