その後のリゾート。

神戸新聞ニュース:大規模改修に着手グリーンエコー笠形

 震災直前の1994年夏、市街化調整区域での大規模開発に関する規制指針を検討するために兵庫県下の公共リゾートを幾つか視察して回った。その中でも神崎町(現:神河町)のグリーンエコー笠形は地産地消と雇用促進の方向性をハッキリと打ち出していた施設で、リゾートとして見えやすい魅力とは違った部分でのあり方を模索している最中に見えた。
 ただ施設にややまとまりがなく「近場のキャンプ場」以上の売りを出すのは難しいようにも感じた。そんなグリーンエコー笠形がバブル崩壊後に年間17万人もの動員を果たしていたとは少々驚き。
 その視察では東条町(現:加東市)の別荘地や八千代町(現:多可町)のガルテン八千代エーデルささゆり朝来町(現:朝来市)のさのう高原スカイビラさのうなども見て回った。兵庫県の郡部を見て回る経験はそれが初めてで、どうしても「ヨソモノ」であることから逃れられない自分にとって地元意識を醸成する良い機会だったと思う。
 上記の通り、視察で回った自治体はほとんどが平成の大合併によって名を失っている。近年の行財政改革により公共公益施設の運営は厳しく見直されているから、グリーンエコー笠形のような経営努力も実を結ぶのはレアケースだろう。震災によって日の目を見ることなく葬り去られた「新しいリゾート形成指針」の報告書はまだ手元に報告書がある。10年を経過した今の姿を確認してまわるのも面白いか。
 しかしあの高低差のある施設(敷地は笠形山の北壁に展開)でバリアフリーか。
 なんか違うような気がするのは私だけかしらん。