世紀末微懐メロ伝説その88。

イマジネイトGet Set
TAXIRIDE
“Imaginate” [1999]

 悲しいことに国内版は廃盤なので、1曲少ないUS版よりはセカンドとセットになったリイシュー版をゲットすべし。是非に。

 もちろんファーストエンカウンターはvibeで流れたこの曲のPVだった。綺麗なコーラスだけで購入の動機としては十分だったのだけど、聴いてみれば出るわ出るわのサプライズ。


 最初の2曲こそ予想というか期待通りだったものの、3曲めなんかもろジェフリン@ELOだわ、(7)(8)とアルバム後半に向けてどんどんキャッチーになっていくわ、クロージングも見事キレイに決めてくれるわと嬉しい方向に騙されまくり。これがデビュー盤とは末恐ろしきよ、と思ったんだ当時は。実際それぐらい期待してたんだ。セカンド出たのに気付くのは遅かったけど。

 そのセカンドも、メンバー脱退を経てややロックに振った(しかし叙情的な)美メロにコーラスが映える素晴らしいアルバムだった。SaffronというスピードチューンはNELSONの幻のセカンドImaginatorにおけるActionのカバー、あるいは正式なセカンドBecause They CanにおけるWon’t Walk Awayを思い出させる爽快さ。ていうか導入部からシングル(3)と来て(4)~(8)の流れは神としか。

 そして彼らのアルバムに共通する素晴らしさが「後半でダレない」こと。この構成力こそが彼らの地力を如実に表している。それはインディーにドロップし、プロダクションとしては確実に見劣りする新作のAxiomaticにおいてもきっちりと維持されていた。まだまだ行けるぜ!

 というか彼らに関してはあまり心配してないのよね。そもそもが時流の音に乗っかってるわけでもないし、再評価のタイミングはいつやってきてもいい。もっと心配なのが残り12アーチストの中にも何組か残ってるのだわさ。