Sign of the Times
NIGHT RANGER
“Seven” [1998]
反則的に2回目のナイレン。
こうしてピックアップしてしまうと自分もアレを別物と認めることになってしまいそうな気もするが、こちらも楽曲的には解散前と随分変わっているわけだしまあいいか、みたいな。
そんな別人28号アルバムから数少ないアップテンポの最初と最後、どっちを選ぶか悩みに悩んで(1)を。でもNRらしいというよりコレは歌謡曲ですよ。70年代後半のジュリーとか。
実際、ファーストやセカンドあたりのハードロッキンなナイトレンジャーを求める向きにとってこのアルバムはただ退屈なだけかもしれない。前作Neverlandのフランケンシュタインぶりに打ちのめされた分、予想外に早い復帰第2作への期待は大いに高まっていただろう。それへの回答がブルースでは一体どう反応したものかと戸惑う気持ちはわからないでもない。
だが、ジャーニーの稿でも書いたとおりこのナイレンは「新生Night Ranger」なのだ。あるがままを受け入れるのが正しいスタンスだろう。たとえそれが“ショウブレイズでもできる”ことであったとしても。
思い入れを抜きにすれば、このアルバムは「リラクゼーション用のリゾートアルバム」として実に良くできていることがわかるはずだ。そう、これは久しぶりのバカンスに出向くオッサンの姿を描いたコンセプトアルバムだったんだよ!(AA略)
みなさいな、ヒネたオサーンは期待以上でも以下でもないとか偉そうなこと宣ってますよ。いったい何サマですか>8年前のワシ
まあ実際、そんな無理な読みをしなくても(1)をロック・イン・アメリカに、(12)をドンテルに置き換えて「伝説復活だ!」と盛り上がるのも悪くない。ただ中だるみってのは絶対にピント外れの批評だろう、と。
好き勝手なこと書いてるけど実はセルフカバーアルバムまだ聴いてないしねえ。こんなのを出すってことはまだまだ「あのナイレン」への意欲が残っていると期待すべきなのか、はたまた新しく作り出すことができないほど落ちぶれたと嘆くべきなのか。聴いてからの結論でも遅くはないよなー。