世紀末微懐メロ伝説その7。

Blood Sugar Sex MagikSuck My Kiss
RED HOT CHILLI PEPPERS
“Blood Sugar Sex Magik” [1991]

 渾身の筋肉アルバムから果たしてどれを選んだものかと悩んだ末に、その中でも(10)と並んでひときわクソ重い「ゲンコツそのもの」みたいなゴリゴリチューンを。

 思えば就職時に泣く泣く処分したCDのうち「これだけは手元に無いと生きていけない」と残した5枚ほどのうちのひとつだわ。だからリリース直後もさることながら、就職後の数年間は死ぬほど聞き込んだんだよなー。

 選曲に悩むぐらいだから佳曲揃いなわけで、大ヒットシングルの(8)をはじめとする社会派の(1)(7)、多分こっちが本質の脳天気な(5)(9)(12)、疾走系の(14)とバラエティ豊かなラインナップ。ただ、どれも共通して重い。歌詞もな。泣いちまうぜ兄貴。

母乳 Californication レッチリに初めて正面から相対したアルバムがまさしくこれだった。曲単位では前後してて(8)と(9)のカップリングだったSearch and Destroyのカバーが先だったんだけど、概ねこの周辺が彼らのキャリアとしても最高峰だったはず。母乳が最初という人も多かっただろうけど、いい曲も少なくなかったそれは結局手放してしまっている。正直これ以降のレッチリには失望されるばかりで、カリフォルニケーション以降は追いかけてない。

 では今またこんなアルバムが出たらレッチリ支持に戻るのかというと、それも無いだろうなと思う。あの年頃にあの暮らしの中で聴いたからこそ一生モノなのだよね、きっと。